

気になりつつも、そもそも可動棚収納というものが一体どのようなものなのか、良くわからないあなたに向けてお伝えします!
私は実際に家の中のいろいろなところで可動棚収納を設置しています。
可動棚収納の最大のメリットである「棚を自由に動かせる」という当たり前のこと以外に、メーカーさんが言わない良い点と悪い点をもっと深掘りして、隠さずズバッとお伝えしますので最後まで読んでくださいね。

ですので、この以後シューノで話をしていきますが、他のメーカーさんのものでも設置に関してはほぼ同じです。
シューノのメーカーさんのサイトはこちら>>Thinkシューノ
この記事を読めば、可動棚を実際に家に取り付けてみようと思うか、やっぱりやめておこうかという判断がきちんとできるようになります。
可動棚収納(持ち出し型)のメリットは?
おそらくあなたの想像する可動棚収納は写真のような持ち出し型を設置のイメージだと思います。
ですので、この「持ち出し型」の可動棚収納のメリットとデメリットについて深掘りしていきたいと思います。
メリット1.棚柱レールは基本2本からでOK
棚柱レールは左右分の2本あれば一列分の可動棚を作ることができます。

しかも棚柱レールは2本のみでOKなので、壁への施工の負担も少なくて済みます。
使う場所によってはこの最小限の2本だけでも劇的に便利に使えます。
メリット2.可動が楽チン
一つの棚を可動させるには、棚を受けている腕の金具を上方向へ引き上げるだけで簡単にはずれるので楽です。
実際の可動はこんな感じです。
(gifアニメーションの画像)
もちろん、棚に置いているものは一旦別の場所へ移動してから可動する必要があるのですが、見ての通りホント簡単に、しかも棚ごと動かせるのは大きなメリットだと思います。
メリット3.棚の奥行きサイズを段ごとに変えられる
ちょっと何言ってるのか良くわからないかもしれませんが、こういうことです。
わかりますでしょうか、この各段ごとに奥行きが違うことが。
この奥行き違いの良さは、こういう点です。
- 奥行きを置くモノに合わせることでスッキリとした収納になる
- 奥行きにムダがないので、散らかりにくい
①は特に本や雑誌を収納すると良くわかります。
本のサイズは一律でないので、そのサイズにあった奥行きで納めた方が見た目も良く、本の出し入れもスムーズに行えます。
②については、例えばディスプレイ的に小物を置きたいだけなのに、奥行きのある棚に置くと、棚の上のスペースがムダだらけになってしまいますよね。
余計にホコリも溜まってしまうし、見た目にも良くありません。
持ち出し型の可動棚収納なら、奥行きを段ごとに変えられるのでそのような心配がなくなりますね!
メリット4.インテリアの一部になる
収納と言えど、リビングに設置すればインテリアの一部にもなりますので、おしゃれなあなたも自分仕様のインテリア収納を作ってインスタにUPしてみてはいかがでしょうか?
メリット5.家具を入れられない場所に収納を作れる
これは大きいメリットだと思います!
例えば家の構造上で天井が斜めに下がっていたり、階段下収納がある場合、家具が入れられないですよね。
こういった場合に良くあるのが、
というマイナスの収納になりがちです。

(斜め天井に家具が入らないイメージ→シューノ取り付けでスッキリの図)
左右の高さに合わせた棚柱レールを取り付ければ可動棚収納が設置できるので、家具が入らなくて収納に困っている空間にはもってこいです!
モノの高さに合わせた「段」ができるので整理がしやすく、モノの出し入れがしやすいので、きれいな状態を維持しやすくなるんです。
以上が可動棚収納(持ち出し型)のメリットです。次はいよいよデメリットを深掘りします!
可動棚収納(持ち出し型)のデメリットは?
デメリット1.パーツ選定と施工が面倒
これです。この「パーツ選定と施工」という点が可動棚収納の導入をあきらめやすい最大のデメリットです。
家具のように、買ってきて設置、という訳にいきません。
やらなければならないことをまとめますと、以下のようになります。
- 設置のイメージ(設計)をして、可動棚収納に必要なパーツを割り出して買ってくる
- 下地のあるなしを調べる
- 下地チェッカー・電動ドライバーは最低限必要なので持っていなければ買う必要がある
- 施工を自分でやる、または大工さんにやってもらう
特に①は、そもそも何もわからない状態から、何のパーツを選べば良いのかすら分からず、中でもここがもっともハードルが高いのではないでしょうか。
実際に私も何が何だか分からない状態から、ロイヤルさんのホームページを見たりして徐々に理解を深めていって、ロイヤルさんの可動棚収納のシューノを揃えました。
トウキン店舗工房さんのホームページ>>トウキン店舗工房
②の下地のあるなしを調べる、については、調べる方法をこちらの記事にまとめていますので、一旦寄り道して読んで、またこちらへ戻ってきてください!>>可動棚収納を壁に取り付けるための条件は?
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読んで戻ってきてもらえましたか(笑)?
③の下地チェッカーが必要なことがわかってもらえたかと思います。
あとは棚柱レールを壁に取り付けるには電動ドライバーがどうしても必要になります。
大工さんが使うような高額のものでなくても大丈夫ですので準備しましょう。
電動ドライバーは充電式タイプで、このようなものが良いと思います。
最後の④施工については、あなた自身が施工するか、それとも最寄りの工務店さんに相談して大工さんに来てもらうかどちらかになります。
出来る出来ない、で言いますと、可動棚収納の取り付けは自分でやれる施工レベルだと思います。
しかし、失敗したくない、ムダに壁を穴だらけにしたくない、そもそも自分でやるのが面倒、ということでしたらプロにお任せしましょう!
以上がこの可動棚収納の最大のデメリットでした。
デメリット2.棚柱レールが目立つ
これは美観の問題かと思います。
正直、壁にこの可動棚に必要な棚柱レールが付いているのと、穴がたくさんあいているのは、目立つし美観を損ねると思います。
なので、美観を重視し、特に可動をさせる必要がないのであれば、以下のような棚受け金具で棚を付けるのが良いと思います。
小物をインテリアの一部として飾りたい場合は、この可動棚収納は不向きですし、ムダになります。
それこそ、100円ショップで売っている奥行きの狭い棚板とL字の受け金具を取り付ける方がはるかに経済的です。
なので、可動という性能が必要で便利に使いたい場合のみ、この可動棚収納を設置することをオススメします。
デメリット3.棚板を裏からビス固定する必要がある
これが案外面倒でして、私が感じた面倒な点は以下の2点です。
- すべての棚に、ビスを4本ずつ打っていかなければならない
- ビス止めする位置の割り出しが面倒
見てもらえばわかると思いますが、こんな感じです。
(棚の裏の写真)
上下左右にビスで固定をしないといけません。
そしてこのビス止めする位置を割り出すのに、以下のようなことをしなければなりません。
(墨出しの写真)
なぜこのようなことをする必要があるのかは、やはり「安全面」からだと思います。
棚を受ける腕の金具は、棚の両端付近で受けることになるので、この場合だと棚が左右に動くと棚の支えがなくなって落ちてしまいます。
そうならないためにビス止めが必要になってくるのです。
デメリット4.壁の折り返し角でL字型に棚を組むのが難しい
この記事2回目のちょっと何言ってるのか良くわからないかもしれませんが、こういうことです。
(入角の図 A面B面と入れる)
このように組むことは出来ると言えば出来るのですが、以下の2点をどう思うか、です。
- 1枚もののL字棚板は使えない
- A面とB面の棚板は水平にならない
この①②とも、出来ない原因は、棚受けの腕の金具に「角度」が付いているためなんです。
写真で見るとこんな感じです。
(棚1段を真横から撮影し、角度の説明を入れた図)
棚の先端に向かって上に角度が付いているのが分かりますか?
これ、おそらく棚にモノを載せた時に、その重さで棚が前に沈むことを解消するためだと思われます。
この角度が付いているため、A面とB面の棚は完全に水平にならないんです。
ですので、①のような1枚もののL字棚板を設置することができません。
L字に組む場合は、棚板を分割して、それぞれ独立した可動棚にする必要があります。
が、むしろ1枚ものでL字の棚板を作るよりも、別々に独立させた方が使い勝手は良いかと思います。
むしろ角度が付いている方が安全に使えて安心、と言えると思います。
まとめ
いかがでしょうか。あなたの家に可動棚収納を取り付ける判断基準のようなものができましたでしょうか?
まとめますと、
可動棚収納(持ち出し型)のメリットは大きく以下の5つです。
特に⑤の、家具を入れられない、天井が斜めになっているスペースや階段下などにもこの可動棚収納は設置が可能なので、せっかく収納のために作られたスペースをムダにすることなく、バッチリ収納できるのが最大のメリットです。
対して可動棚収納(持ち出し型)のデメリットは大きく以下の4つです。
特に①が最大のデメリットで、導入をためらう1番のデメリットです。
まずは、どこに、どのような可動棚収納を作りたいのか、イメージを紙に描くところから始めてみましょう。
イメージ作りの手順をこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ読んでみてください。
>>後付けOK!可動棚収納のDIY設置の手順を解説-前編-設置イメージづくり
イメージを紙に描いたら、私がオススメするトウキン店舗工房さんへ相談してみると丁寧に教えてくれますので問い合わせてみましょう。
あなたが描いたラフの収納イメージ図を写真に撮ってメールで送ると、お互いに意思の疎通ができてスムーズになると思います。
以上が今回の記事になります。
メリットもデメリットもありますが、やはり可動棚収納は便利さや満足度が高く、私はデメリット以上にメリットを大きく感じています。
一度設置してしまえば、以後はおしゃれ感もあり快適に収納することができるのが可動棚収納です。
ぜひ、あなたも取りれることを検討してみてください。